レイダリオの黄金のポートフォリオ|最少のリスクで最大のリターンを
2017年から投資している30代の経済的自由太郎です。
「リスクを極力抑えて投資がしたい」
「景気に依存しにくいポートフォリオってないかな?」
「有名人がオススメするポートフォリオってない?」
そんなあなたのためにレイ・ダリオが推奨する黄金のポートフォリオについて解説します。
こちらの記事は最小のリスクで最大の利回りを目指す人にオススメの記事となります。
- 1.レイ・ダリオ氏の簡単な紹介
- 2.レイ・ダリオの黄金ポートフォリオの基本構成
- 3.レイ・ダリオの黄金ポートフォリオのパフォーマンス
- 4.レイ・ダリオの黄金ポートフォリオ用の金融商品
- 5.アフターコロナを考慮したレイ・ダリオのポートフォリオの調整
- 6.レイ・ダリオの黄金ポートフォリオのまとめ
1.レイ・ダリオ氏の簡単な紹介
・アメリカのヘッジファンドマネージャー
・ブリッジ・ウォーター・アソシエイツの創業者
・運用スタイルは「最小のリスクで最大の利回りを目指す」
・ブリッジ・ウォーター・アソシエイツは現在世界最大のヘッジファンド
・ヘッジファンド界の帝王
ヘッジファンドとは複数の金融商品に分散投資し、高い運用収益を得ようとする投資ファンドの1つです。
要するにリスクをできるだけ避けて利益を追求するファンドのことです。
運用スタイルにある通り、できるだけリスクを取りたくないけど利回りが欲しい人にとっては、非常に有効だと思います。
しかし、実際にこのヘッジファンドに投資しようとすると莫大な資金が必要です。
そこで、次からはレイ・ダリオが個人向けに提案した黄金のポートフォリオを紹介していきます。
2.レイ・ダリオの黄金ポートフォリオの基本構成
さて、こちらがレイ・ダリオが個人向けに提案した黄金のポートフォリオです。
・長期米国債:20〜25年満期の米国債
・株式:S&P500連動インデックスファンドor全世界株式インデックスファンド
・中期米国債:7〜10年満期の米国債
・金
・(金以外の)コモディティ
最近のインフルエンサーは株式100%やレバレッジを進めてきますので、それに比べるとかなり保守的なポートフォリオに見えます。
これには理由があり、レイ・ダリオ氏は「株式のリスクは債券のリスクの3倍ある」と考えているためです。
つまり、株式:債券=50:50程度だと実際のリスクは株式:債券=95%:5%になっていると考えてのことです。
また、個人投資家のリスク許容度は自分たちが思っているほどに低い事からこのような配分が適しているとの考えです。
確かに米中貿易戦争、2018年のクリスマス下落、特に2020年のコロナショックで市場から退場している人はそこそこいました。
永久保有を誓っていたインフルエンサーも今回のはいつもと違うなどと言って手放している人もいました。
はっきり言ってコロナショックはリーマンショックに比べると、大したものではなく、リーマンショック時にどれだけ落ちるかを想定していれば、別に耐えられたレベルのはずです。
コロナショック時にヒヤヒヤした人はリスク許容度についてもう少し考えてみたほうがいいのかもしれません。
さて、この黄金ポートフォリオの配分の理由について説明します。
レイ・ダリオ曰く経済は4つの季節があるとの事です。
・経済成長期
・経済停滞期
・インフレ期
・デフレ期
この4つの季節がいつどんな順番で来るかを完全に予測するのは不可能です。
ただし、各季節で強い金融商品というのは存在しているので、それらを組み合わせる事でどんな季節でもリターンを出すことができるというのが根本の考え方です。
インフレとデフレについて、復習したい方はインフレとデフレの違いをわかりやすく解説をどうぞ。
経済停滞期(リセッション)について、復習したい方はリセッションとは?意味や対策についてわかりやすく説明をどうぞ。
リセッション前の傾向である逆イールドについて、復習したい方は逆イールドなぜ発生する?過去のリセッションとの関係をどうぞ。
では、どの季節にどの金融商品が強いのかを下表に示します。
経済の4つの季節 | その季節に強い金融商品 |
---|---|
経済成長期 | 株式、社債、金、コモディティ |
経済停滞期 | 長期米国債、物価連動債 |
インフレ期 | 金、コモディティ、物価連動債 |
デフレ期 | 長期米国債 |
もちろん次くる季節がわかる人は季節ごとにスイッチするのもありなのかもしれませんが、大抵の人は不可能です。
ですから最初から全ての季節に対応できるようなポートフォリオを組もうというのがレイ・ダリオの黄金ポートフォリオ、通称「オールシーズンズ戦略」です。
3.レイ・ダリオの黄金ポートフォリオのパフォーマンス
3-1.積立投資の比較結果
・オールシーズンズ:約1,145万円
・米国株式100%(市場全体):約1,922万円
・現金積立:約776万円
流石にリターンでは株式100%には勝つことはできませんでした。
約14年で約780万くらいの差があります。
リーマンショック後の強気相場が効いています。
・初期投資額=1ドル
・1ドル=110円
・月の積立投資額=363ドル=約4万円
・投資期間=2007年1月から2021年3月
もう一つデータを上げておきます。
コモディティを金にすると1978年からのデータになるので、参考にやってみましょう。
・オールシーズンズ(コモディティ→金):約2億1,603万円
・米国株式100%(市場全体):約4億5,626万円
・現金積立:約2,108万円
現金積立をする気が確実になくなる結果で、複利効果すごすぎ!っていうのがわかりますね・・・
月4万円の積立で43年もやればオールシーズンズでも2億は超えます。
株式100%では4.5億クラスまでいっています。
ただし、株式100%の方はリーマンショック時に約5,400万円吹っ飛んでいます。
対して、オールシーズンズは最大でも450万円しか吹っ飛びません。
下落時にとても強いポートフォリオなことがよくわかります。
・初期投資額=1ドル
・1ドル=110円
・月の積立投資額=363ドル=約4万円
・投資期間=1978年1月から2021年3月
3-2.リスクとMaxドローダウンの比較結果
下落時に強いことを数値的に示すにはやはり「リスク」と「Maxドローダウン」を調べてみるべきでしょう。
「リスク」は株式100%の大体1/2から1/3の間です。
「Maxドローダウン」も同様ですね。
リーマンショック時に株式100%だと資産額が半分になるほどのダメージを受けますが、オールシーズンズだと-15%程度で済みます。
コロナショック時も株式100%だと-19.6%でしたが、オールシーズンずだと-3.6%でした。
リスクを抑えながらリターンを上げたい人には非常にいいポートフォリオではないでしょうか。
4.レイ・ダリオの黄金ポートフォリオ用の金融商品
では、実際にレイ・ダリオの黄金のポートフォリオ(通称オールシーズンズ戦略)を実行するための金融商品を紹介していきます。
・米国ETF:EDV、TLT
・投資信託:いい商品なし
EDVの方が経費率が低い(0.06%)ので、オススメです。
買付手数料の最低金額が0円となっていますので、米国ETFでも問題ないと思います。
しかし、円→ドル、ドル→円の変換や自動積立ができる投資信託が出てくれると非常に助かるので、是非ともお願いしたいと思いますね。
・米国ETF:VTI、VT、VOO、IVV
・国内ETF:MAXIS 米国株式(S&P500)上場投信【2558】
・投資信託:eMaxis slim米国株式、eMaxis slim全世界株式(オールカントリー)、楽天VTI
米国1本か全世界分散投資かは好みでもいいとは思っていましたが、基本的には全世界分散投資を推奨します。
よりリスクを取ってでもリターンを得たい人は、米国1本がいいと思います。
ざっくりでいうと30代以下は米国1本、40代以上は全世界分散がいいと思います。
米国ETFの購入であれば、VTIまたはVTがオススメです。
投資信託であれば、eMaxis slim米国株式またはeMaxis slim全世界株式(オールカントリー)がオススメです。
経済的自由太郎的には通常であれば投資信託がオススメです。
いちいちドル転や再投資しなくていいのはメンドくさがり屋からすれば最高です。
ただ、米国長期国債や中期国債にいい投資信託がないので、米国ETFにしておいた方がいいでしょう。
各金融商品の説明については下記リンクをご参照ください。
VTIについて知りたい方は米国市場全体連動ETF|VTIの株価チャートや配当の解説をどうぞ。
楽天VTIについて知りたい方は米国市場に丸ごと投資できる投資信託!楽天VTIのチャートや実質コストのまとめ。をどうぞ。
合わせてVTIと楽天VTIの比較について知りたい方は本家VTIと楽天VTIではどちらが良いか? 検討してみました。をどうぞ。
・米国ETF:VGIT、SPTI、IEF
・国内ETF:1486
・投資信託:なし
VGITの方が経費率が低い(0.05%)ので、オススメです。
・米国ETF:GLDM、IAU、GLD
・投資信託:三井住友TAM-SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし)
GLDMの経費率が低く(0.18%)オススメです。
・米国ETF:GSG
・投資信託:なし
・国内ETF:1327
コモディティにオススメの商品はなく、強いて挙げるなら「1327」という国内ETFです。
このコモディティ枠は「金」でもいいかもしれません。
上の金融商品を総合し、レイ・ダリオのポートフォリオを経済的自由太郎が作るとしたら、下のようなグラフにしますので、参考にしてください。
コモディティはいい商品がないので、金で代用しています。
ここまで基本構成を説明してきましたが、現在はアフターコロナを考慮する必要がありますので、次の項目も読んだ上で、検討してみてください。
5.アフターコロナを考慮したレイ・ダリオのポートフォリオの調整
上で紹介してきたレイ・ダリオの黄金のポートフォリオは、米トニー・ロビンズ氏著作『世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方』で紹介されていたものです。
この著書の中にも状況の変化に合わせてポートフォリオの調整をする必要があると書かれています。
現在の状況を整理すると、コロナにより、量的緩和が進みましたし、FRBも多少のインフレの上振れは許容すると明言しています。
つまり、インフレが進む可能性が極めて高い状況です。
実際に現在10年債利回りが上がってきています。
よって、米国長期国債を少し下げるのがいいのではないかと考えています。
下げた分を株式と金に振り分けるのがよろしいと思います。
以上を踏まえると、下のようなポートフォリオ構成にするのがいいのではないかと考えていますので、検討してみてください。
6.レイ・ダリオの黄金ポートフォリオのまとめ
おすすめ度:★★★★☆
リスクをとにかく低くしたい方は、オススメのポートフォリオです。
リスクをとって資産額をガンガン上げたい人には向かないので、星4つとしました。
ただし、資産額が大きくなってくるとリスクを低くしたくなりそうなので、このようなポートフォリオがある事を把握しておくことは非常に重要なことです。
経済的自由太郎も資産額が増えてきたら、レイ・ダリオのポートフォリオにスイッチする予定です。
世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方は、レイ・ダリオの黄金のポートフォリオが記載されており、ポートフォリオについてもっと知りたい方やこれから投資を始めるかたにオススメの本です。
この本のコンセプトは『どんな経済下でもなぜ、利益を出してくるのか!―「想定外の事態」に負けない資産配分&リスク管理とは。100カ国以上、5000万人に影響を与えた世界No.1カリスマコーチからの「お金のアドバイス」!』となっています。
大まかな目次を下記します。
- 「マネーゲームに勝つための原則」 ー 「消費者」で終わるな、「オーナー意識」を持て
- この「9つの神話」にだまされるな ー 「なぜか貯まらない、増えない理由」
- 自分の夢の「実現コスト」はいくらか? ー 勝つ可能性のあるゲームにする
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